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昭和と平成が交差する小宇宙 大阪新世界

昭和と平成が交差する小宇宙 大阪新世界

博覧会跡地に1912年(明治45年)「大阪の新名所」と称して誕生した新世界。年数を重ねてきた芝居小屋や映画館、東西南北に伸びる複数の商店街など昭和の名残を色濃く留める一方、平成になってからオープンまたはリニューアルしたスポットが渾然一体となり、半径1kmの中で一種独特の世界が広がっている。ノスタルジックな雰囲気が新鮮な定番スポットから、かつての名残を留めつつ現代風にアレンジされたスポットまで、景観とともに楽しんで歩いてみた。
(写真:宵闇の新世界)

2018.09.04 掲載

    • 通天閣外観

      1912年に誕生した通天閣。現在の通天閣は1956年に再建された2代目で、高さ約108mを誇る。2012年~2017年には100周年事業の一環として内外観がリニューアルされ、ツッコミどころ満載の面白スポットに変貌。

    • 通天閣・脚部の天井画

      地上から通天閣の足元を見上げると脚部の天井に広がる美しい絵画。初代通天閣のエントランスに化粧品メーカーの広告として描かれた天井画が2015年に復刻。「花園に遊ぶ孔雀」を画題に、日本画家の沖谷晃司氏が描いた。

    • 通天閣特別屋外展望台の天望パラダイス

      地上約94.5m、通天閣の最頂上部に位置する特別屋外展望台「天望パラダイス」。直径8.5mの展望回廊には、大声レベルを測定できる機械が設置されている。場所柄周囲を気にせずに思いきり叫んで楽しめる。

    • 通天閣5階にあるビリケン風の七福神

      通天閣最上階の5階は、秀吉の黄金の茶室を模して全面黄金で装飾された展望台。ビリケン神殿に鎮座するおなじみの3代目ビリケンに加え、ビリケン風の七福神がフロアを取り囲む。ぐるり一周して「八福神詣で」をしたい。

    • 通天閣3階にある新世界のジオラマ

      通天閣3階トップフロアーでは約100年前の新世界のジオラマや映像、当時の写真などを展示。初代通天閣とかつて存在した遊園地・ルナパークの精巧なジオラマからは、当時の周辺の賑わいがうかがえる。

    • 新世界のジャンジャン横丁

      通天閣のお膝元・新世界の一角に、南北180mにわたって延びる名物商店街・通称「ジャンジャン横丁」には串カツ屋やうどん屋、立ち呑み居酒屋など庶民的な店が軒を連ねる。通りの幅が狭く雑多な雰囲気が今となっては新鮮。

    • 新世界のジャンジャン横丁

      昭和の初めに各店から呼び込みのための三味線や太鼓の音が「ジャンジャン」と響き渡ったことから、その名が付いたと謂われるジャンジャン横丁。今は楽器の音こそ聞こえないものの、多くの地元民や観光客で賑わっている。

    • 新世界のジャンジャン横丁内の遊技場

      ジャンジャン横丁には飲食店だけでなく、射的などのレトロな遊技場も健在。店主との会話を楽しみながら、通行人に腕前を披露できる。囲碁や将棋クラブも盛況で、通りすがりにガラス越しに観戦する人も多い。

    • 新世界のジャンジャン横丁内にある千成屋珈琲

      ジャンジャン横丁の一角に店を構える、1948年創業の喫茶店「千成屋珈琲」。世代を超えて愛される大阪・新世界名物ミックスジュース発祥の店として知られている。

    • 千成屋珈琲の内観客席

      3代目で一度閉店したものの、2017年に復活した千成屋珈琲。扉を開けると、古き良き昭和の純喫茶。内装はほぼ昔のまま変わらず、レトロなインテリアや照明の明るさが独特の味わいを醸し出す。

    • 新世界の通天閣南本通

      通天閣から真っ直ぐ延びる通天閣南本通は、両側に巨大なオブジェやド派手な看板を掲げる店舗が立ち並び、最も新世界らしい光景が魅力の通り。国内外問わず観光客に人気の、新世界定番撮影スポットとなっている。

    • 新世界のぎふや本家

      新世界の表通りで存在感ある佇まいが特徴的な「ぎふや本家」。1916年大衆食堂として誕生し、一時閉店したものの2015年に復活。串カツをメインに多彩な一品や鍋が楽しめる店として人気が高い。

    • 新世界のぎふや本家の串カツ

      串カツに用いる肉や野菜は国産、魚介はお造りでも食せるほど新鮮な素材を使用。旨味を十分に楽しめるよう、生パン粉を使うなど衣にもこだわる。揚がったものから1本ずつ運ぶスタイルで、揚げたてを味わえるのも魅力。

    • 新世界のぎふや本家店内

      「串カツのお供」と言えば、やはりビール。朝から居酒屋や串カツ屋が営業している新世界界隈では、明るいうちからほろ酔い気分の人も多い。そんな街の空気とともに、昼間から一杯いただくのも旅の楽しみ。

    • 大阪の庶民の味・どて焼き

      串カツと並び、大阪の庶民の味として愛されるどて焼き。下茹でした牛すじ肉を味噌や砂糖、みりんや出汁でじっくりと時間をかけて煮込んだ一皿で、お酒のつまみにも最適。

    • 新世界の包丁専門店・タワーナイヴス

      新世界でひときわ異彩を放つ包丁専門店「TOWER KNIVES OSAKA」。日本の美しい包丁に魅了されたカナダ人店主が大阪南部・堺市の伝統工芸品で全国的にも有名な堺打刃物をはじめ、日本各地の包丁を取り扱う。

    • 包丁専門店タワーナイヴス店内

      店内には出刃包丁や刺身包丁など、多種多様な包丁が展示。家庭用からプロの料理人用まで幅広い種類やサイズ、価格帯の商品が常時数百種類揃う。日本の伝統的な刃物文化に触れるべく訪れる外国人客が多いのも印象的。

    • 包丁専門店タワーナイヴス店内での試し切り

      「ただ販売するだけではなく、日本の刃物の良さを丁寧に説明する場が欲しくて店を設けた」と語る店主。店内では実際に刃物の切れ味を試しつつ、スタッフが日本人・外国人問わず丁寧に説明してくれる。

    • タワーナイヴス店内で包丁の試し切り

      切れない包丁と店頭販売の包丁との切り比べでは人参はストンと軽く、トマトは極限まで薄く、断面も極めて美しく瑞々しい、驚きの切れ味を体感できる。大阪南部の刃物文化を店頭で知ると、さらに興味深い。

    • 確タワーナイヴスで販売されている包丁の一例

      TOWER KNIVES OSAKAでは切れ味の良さはもちろん、デザイン性が高く見た目にも美しい包丁も人気。よく切れる包丁を使うと、各素材の旨味を損なうことが少ないため、料理が一段と美味しく仕上がると謂われる。

    • あべのハルカス展望台・ハルカス300

      周辺のにぎやかな夜景を眺めるのも、新世界の楽しみの一つ。通天閣から徒歩約20分の場所に立つ、2014年開業の超高層複合ビル・あべのハルカスにある「ハルカス300」からは、新世界周辺をはじめ大阪市内を一望できる。

    • ハルカス300から大阪の街を一望

      天気が良ければ京都から六甲山系、淡路島や関西国際空港まで見渡せる、あべのハルカスのハルカス300。日没が近づくとより良い位置を求めて、多くの外国人観光客が明るいうちから場所取りをしていた。

    • ハルカス300からの夜景

      ハルカス300に広がる、東西南北360度に足元から天井までのガラスを配した天上回廊。屋内ながらまるで煌めく夜空の空中散歩を楽しむかのように、大パノラマの夜景を一周して楽しめる。

    • ハルカス300で見られる逆さ通天閣

      ハルカス300の天上回廊で、有り得ない方角に通天閣を発見。本物はもっと別の方角にあるが、これは光の屈折の関係で夜だけ出現する通称「逆さ通天閣」。天上回廊に訪れたら、北東角に注目してみてほしい。

    • 新世界の夜の光景

      再び通天閣南本通に戻って、地上からの眺める新世界の夜。原色のネオンサインが煌めく空間の中央奥にそびえ立つ通天閣は、レトロでありながらどこか現代的な光を放つ。その輝きを目に焼きつけつつ、夜の帳を迎えてみたい。

今回の旅のルート

※紹介している内容は2018年6月時点のものです。

昭和と平成が渾然一体となった街をぶらつく面白さ

平成の世も終わりが差し迫りつつある現代において「かつて存在した輝かしい時代」として人々の郷愁を誘う昭和。大阪の新世界は昭和と平成が入り交じる非日常的な雰囲気と景観が特徴的なエリア。半径1km以内に広がる”小宇宙”の名物を、日中から夜にかけてゆったりとぶらついてみたい。

ギャラリー・ピックアップ動画

今回の旅の見どころをダイジェストでご紹介します。

昭和と平成が交差する小宇宙 大阪新世界(動画再生時間1分24秒)