江戸時代初期~中期あたりから発展した伝統工芸を、西陣織の糸屋をルーツにもつ
和の布小物専門店で体験。
風情ある町家の2階で作るのは、舞妓さんイメージの「色鮮やかなかんざし」。
(取材協力:京都おはりばこ)
2016.03.29
今回の体験の場となったのは風情ある店構えが印象的な「京都おはりばこ」。大徳寺の目の前にある、手作りの和の布小物専門店。
つまみ細工とは、江戸時代初期~中期あたりから発展した伝統工芸。絹の布を正方形につまんで折りたたみ、糸や針を使わずに組み合わせて花や鳥、慶事の装飾といった様々な形を表現する細工を指す。
店舗1階のギャラリーコーナーで、今日作るかんざしの色の組み合わせをイメージ。
店舗2階の体験の場は、まさに京都の町家イメージそのもの。講師の方に全体の手順を教えてもらいつつ、基本的な形状の“つまみ方”から習う。
色とりどりの小さな正方形のハギレから、自分が使いたい色の組み合わせを選ぶ。
この正方形のハギレはシルクなので、艷やかな質感が出せる。机の上に複数のハギレを重ねて、色見をしばしイメージ。
つまみ細工は糸と針を使う代わりに、のりを接着剤として用いる。色の組み合わせがきまったら、糊板の上で使う分だけののりを使いやすくのばす。
ピンセットを用いて“つまむ”のが基本の動作。繰り返し同じ作業を行うので、手先があまり器用でない人もすぐに慣れてくる。
できた花びらはこの後かんざしの軸部分に付けるため、糊板の上にそっと置いていく。
徐々に手さばきが慣れてきて、集中して作業。作品例を横目に見ながら、自身のできあがりをイメージ。
机上には作品例(完成形)のほかに、できあがるまでの花びらのつける順番の展示もあるので、迷わず作業できる。
花びらを成形する際の基本的な指さばきなど、講師の方から時折アドバイスをもらえる。
花びらの準備ができたら、いよいよかんざしの軸部分に花びらを付けていく。
最初にイメージしていた花びらの配色を思い出しながら、ていねいな手仕事で。
仕上げに花の中心に、きらめく花芯を付ける。
最後に軸の背面に、ゆらめく花の装飾を取り付けたら
世界に1つだけのかんざしが完成。京都の北山杉で作られた台座に立てて、記念撮影。
※体験の各工程での所要時間は目安です。開始時刻や当日の混雑状況、追加の作業などによって異なる場合があります。
※紹介している内容は2015年10月時点のものです。体験内容の詳細や予約は、店舗に直接お問いあわせください。
風情ある街並みを歩く舞妓さんの頭を彩る「花かんざし」。京都らしい雰囲気の中で、季節の花の形状や色彩を取り入れたかんざしを自身の手で作ってみたい。そんな希望を叶えてくれるのが、今回の「つまみ細工」体験。
(掲載画像は旧店舗。2016年12月13日からの新店舗情報は「取材協力」で要・確認)