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2018.7.25

【津軽 旅行記】冬の風物詩「ストーブ列車」で雪国情緒あふれる旅へ

【津軽 旅行記】冬の風物詩「ストーブ列車」で雪国情緒あふれる旅へ
本州最北端に位置する民営鉄道の津軽鉄道といえば、冬の期間だけ運行する津軽鉄道「ストーブ列車」が有名。例年12月1日から3月31日まで「津軽五所川原駅~津軽中里駅(20.7km・約50分)」間を、1日3往復走行しています。今回は石炭ストーブで身も心も温まりながら行く、津軽鉄道「ストーブ列車」の旅を紹介します。

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津軽鉄道 ストーブ列車・旧型客車「オハフ33型」

津軽鉄道 ストーブ列車の客車は日本でも数少ない、旧国鉄の旧型客車「オハフ33型」を使用しています。客車内に設置されたダルマストーブが特徴で、寒さ厳しい雪国の冬景色を眺めながらストーブでスルメを焼いて食べられるのも、この列車ならではの体験。毎年多くの観光客や鉄道ファンが訪れ、津軽の冬の風物詩を堪能しています。

極寒の津軽での強い味方!石炭で火を焚く「ダルマストーブ」

津軽鉄道 ストーブ列車・客車内「ダルマストーブ」

津軽鉄道 ストーブ列車の「旧型客車」車内には、2台のダルマストーブが設置されています。石炭を使ったダルマストーブを用いていることから「ストーブ列車」 と呼ばれていますが、当初はストーブを設置していませんでした。全線開業当初の冬に運行していたストーブ列車は、小型の蒸気機関車を使っていましたが、客車にスチームを引込む設備が無く、暖房器具に電気式暖房機もありませんでした。そこで検討した結果、その当時に暖房器具として最も一般的だった、火力も強く極寒地の冬には最適な石炭ストーブを設置するようになり、現在に至っています。

津軽鉄道 ストーブ列車・客車内

こぢんまりとした客車は昭和世代には懐かしく感じられる木枠の窓や向かい合わせのボックス席が主で、特等席のストーブ前席は2人がけ仕様。ダルマストーブの火力はとても強く汗ばむほどなので、寒がりの人にはぴったりです。どの席にもテーブルが備えられているので、お酒やお弁当を頂きながら旅を楽しめます。

津軽鉄道 ストーブ列車・客車内のダルマストーブと石炭

ダルマストーブの点火は当日の気温にもよるものの、始発列車時刻のおおむね1時間前に行ないます。かなり寒い日の場合は1時間半前には点火し、車内を保温する必要があるそう。使用する石炭は一日だけで30~40㎏にもなるといいます。

津軽鉄道 ストーブ列車・石炭をくべる車掌さん

火力が弱くなると車掌さんがバケツに入った石炭をくべに回ります。この光景に「なんだか小学校の時のストーブ当番を思い出す」と、懐かしむ観光客の姿も。車掌さんは約50分の運行中、何度も客車を行ったり来たり。常にストーブの火が一定になるよう確認し、各駅でのドアの開閉や、切符を回収して実に忙しそうです。

津軽鉄道 ストーブ列車・石炭で火を焚くダルマストーブ

赤々とした石炭の炎は継ぎ足す際に取り入れ口から覗き見ることができ、ダルマストーブの暖か味が感じられます。その熱は電気暖房とは全く違い、ぬくもりさえ感じられて汗がにじんでくるほど。石炭独特の煙の匂いに、どことなく郷愁を誘われるのは、日本人だからかもしれません。

津軽鉄道 ストーブ列車・ダルマストーブの煙突

ダルマストーブからは長い煙突が繋がれていて、その先は列車の屋根から外へと伸びています。このため客車は煙が充満することなく快適に過ごせます。T字型の煙突から煙がもくもくと出ている様子は、津軽鉄道 ストーブ列車でしか見られない不思議な光景でもあります。

ストーブ列車の名物「スルメ焼き」を頬張りながら楽しむ雪景色

津軽鉄道 ストーブ列車・車内販売

津軽鉄道 ストーブ列車の醍醐味といえば、ダルマストーブで焼いて食べる「スルメ」。車内販売で地酒と共に購入ができ、ダルマストーブの上に設置した網で焼けるとあって、ほとんどの観光客が注文します。旅慣れた観光客の中には、スルメにつけて食べるために、マヨネーズを持参して来る方もいらっしゃるとか。

ダルマストーブでスルメを焼くアテンダント

火力が強いダルマストーブでは、スルメもすぐに縮んでしまうほど。アテンダントが絶妙な焼き加減で焼いてくれるのも嬉しいサービスです。軍手で強く網に押しつけるようにして焼く様子に、思わず熱くないのかと尋ねれば「高級軍手なので大丈夫です。でも、あまりマネしないでくださいね」と冗談交じりに和ましてくれ、車内に笑顔が広がります。

津軽鉄道 ストーブ列車・ダルマストーブで焼くスルメ

乾き物のスルメは油が落ちず、ストーブで焼くには適した食材。香ばしく焼き上げたスルメは噛めば噛むほど旨味が染み出し、後引く美味しさが堪りません。

津軽鉄道 ストーブ列車「津軽鉄道 ストーブ酒」

アテンダントの味わい深い津軽弁による観光案内も楽しみのひとつです。耳を傾けながらストーブで暖を取り、スルメを肴にして日本酒を頂くのは何よりの至福なひとときです。

津軽鉄道「ストーブ列車」車両(左)・「走れメロス号」普通車両(右) の連結

津軽鉄道 ストーブ列車には普通車両も連結されています。ストーブ列車は運行区間料金プラス「ストーブ乗車券400円」が必要ですが、連結されている普通車両に乗車する場合は、運行区間料金のみで乗車できます。

津軽鉄道 ストーブ列車の旅のおすすめプランは、終点の津軽中里駅までのんびりと満喫する列車旅ですが、観光もしたいという方は、沿線の中間地点辺りに位置する「金木駅」で下車し、文豪・太宰治のふるさとの観光名所を巡り、帰りは普通列車で津軽五所川原駅まで戻り、五所川原を観光するプランも人気があります。

津軽鉄道・普通列車「走れメロス号」からの車窓風景

冬の青森県・奥津軽の平野部では、日本海からの冷たい風が吹き荒れ、積もった粉雪が強風で舞い上がり「地吹雪」となります。特異な地理的・気候的条件を持つ奥津軽はまさに津軽の「奥」であり、旅人たちには「本州最果ての津軽に来た」という満足感が味わえ、この風景を恋しく想い、再び訪れたくなるようです。

文学とアートに彩られた津軽鉄道の名物駅

津軽鉄道・嘉瀬駅「キャンパス列車」

津軽鉄道沿線にある嘉瀬駅には、元国民的アイドルの方が1997年(平成9年)に某番組企画で制作した「キャンバス列車」の車両が展示されています。当時の子供たちと一緒にデザインを施した夢のある車両で、2017年(平成29年)6月には新しく車両の塗り替えを行ったことで話題にもなりました。

津軽鉄道 芦野公園駅・赤い屋根の喫茶店「駅舎」(芦野公園駅旧駅舎)

大正浪漫を想わせる趣ある駅舎が特徴の芦野公園駅(芦野公園駅旧駅舎)。駅周辺の線路両側に咲く桜がトンネルになっているため、その中を電車が通過するロマンチックな光景が鉄道ファンに人気です。五所川原市金木町は文豪・太宰治の出身地。幼少期に芦野公園で遊んでいたことから文学ファンの中では「一度は訪れたい場所」といわれています。

津軽鉄道 芦野公園駅・赤い屋根の喫茶店「駅舎」(芦野公園駅旧駅舎)店内

津軽鉄道・芦野公園駅にある赤い屋根が目印の、赤い屋根の喫茶店「駅舎」(芦野公園駅旧駅舎)。ここは文豪・太宰治の小説「津軽」に登場する小さな「駅舎」であり、津軽鉄道・芦野公園駅旧駅舎を活用された喫茶店です。当時の面影が残る店内では、昭和初期の懐かしい雰囲気と共に珈琲が味わえます。

津軽鉄道・芦野公園駅・普通列車「走れメロス号」

赤い屋根の喫茶店「駅舎」のすぐ裏には駅のプラットホームがあります。電車の到着ごとに喫茶店の主人がお客様のお出迎え・お見送りをしてくれる、その微笑ましい光景に心が温まります。津軽鉄道の普通列車「走れメロス号」の車両は「津軽21形気動車」。文豪・太宰治の小説「走れメロス」の作品にちなんだ愛称が付けられています。

■赤い屋根の喫茶店「駅舎」
・所在地:青森県五所川原市金木町芦野84-171
・TEL/FAX:0173-52-3398
・営業時間:10:00-17:00(LO16:30)
・定休日:毎週水曜日・年末年始
・URL:http://wandono-ekisya.com/

ストーブ列車の旅のお供「ストーブ弁当」とお土産品

津軽鉄道「ストーブ弁当」と「てぬぐい」

津軽鉄道をイメージした「ストーブ弁当」(予約制)は、旅のお供に相応しい逸品。津軽鉄道 ストーブ列車を守りたいサポーターが作っていて、竹の皮で出来た弁当箱には地元食材を使用したおかずとおにぎりがぎっしり。エビフライの衣のあられは「つぶ雪」を表現し、里いもに黒ゴマをまぶして作られたおかずは「石炭」を表現しています。また青森・津軽の伝統郷土料理である「つがる漬」や「いかずし」なども味わえる、まごころこもったお弁当です。

■ストーブ弁当の注文先:
・津軽鉄道本社:TEL 0173-34-2148
・津軽五所川原駅:TEL 0173-35-7743
・金木駅:TEL 0173-53-2056
※販売期間:通年12月から3月の間。
※ご利用日の3日前までに注文が必要。
※最低注文個数は2個から承ります。
※お弁当のお渡し時間:
・津軽五所川原駅:11:00~14:00までの間
・金木駅:12:00~14:00までの間

津軽鉄道・ストーブ列車の「石炭クッキー」と「てぬぐい」

ダルマストーブに使われる石炭そっくりに作られた、真っ黒な「石炭クッキー」。食感はサクサク、優しい甘さのココア味です。売上の一部は津軽鉄道に寄付され、赤字の路線を黒字に!という思いも込められ開発された商品でもあります。

五所川原のお土産品:「御所川原」のジャムとジュース

りんごの品種名でもある「御所川原(ごしょがわら)」は、皮だけでなく、果肉や葉・枝までも赤い、世界的にも大変珍しいりんご。他のりんごに比べポリフェノールが多く、やや酸味が強いのが特徴。この個性を活かしたジュースやシャーベット、ジャムはいずれもさっぱりとしていて、お土産としても高い人気を誇っています。

■企業組合 コミュニティーカフェ「でる・そ~れ」
・所在地:青森県五所川原市大町39
・TEL/FAX:0173-34-3971
・営業時間:10:00~16:00
・定休日:第1・3日曜日
※1月~3月ストーブ列車の期間は臨時営業します。
※年末年始も休まず営業いたします。
・URL:https://www.delsole-aomori.jp/

ストーブ列車で途中下車したい おすすめ観光地

太宰治記念館「斜陽館」・外観

津軽鉄道「金木駅」(徒歩約7分)からほど近い金木町は、太宰治の街として知られる青森県の観光名所のひとつ。太宰治記念館「斜陽館」は、太宰が生まれる2年前の1907年(明治40年)に父・津島源右衛門によって建てられた豪邸。現在は国の重要文化財建造物に指定され、明治期の木造建築物としても貴重な建物です。

■太宰治記念館「斜陽館」
・所在地:青森県五所川原市金木町朝日山412-1
・TEL:0173-53-2020
・開館時間:5~10月:8:30~18:00(最終入館17:30)・11~4月:9:00~17:00(最終入館16:30)
・休館日:12月29日
・入館料:大人 500円、高・大学生 300円、小・中学生 200円
・アクセス:津軽鉄道「金木駅」下車 徒歩約7分
・URL:http://www.kanagi-gc.net/dazai/index.html

太宰治疎開の家(旧津島家新座敷)

1922年(大正11年)、太宰の兄・文治夫婦の新居として建てられた津島家の離れ。斜陽館と同じ和洋折衷の重厚な建物です。津島家が手放したあとに二度所有者が変わり、現在の所有者が2006年(平成18年)秋「太宰治疎開の家」として一般公開。疎開した太宰治が暮らした家として、唯一現存する建物です。太宰はこの家で「パンドラの匣」「苦悩の年鑑」「親友交歡」「冬の花火」「トカトントン」など、数々の作品を執筆したといいます。

■太宰治疎開の家(旧津島家新座敷)
・所在地:青森県五所川原市金木町朝日山317-9
・TEL:0173-52-3063
・開館時間:9:00~17:00
・休館日:不定休(ほぼ毎日公開していますが、詳しくはお電話でお問い合わせください)
※冬季休館日:11月~4月 第1、第3、第5の水曜日
・入館料・案内料:大人 500円、小・中学生 250円
・アクセス:津軽鉄道「金木駅」下車 徒歩約5分
・URL:http://dazai.or.jp/modules/spot/index.php?lid=6

津軽三味線会館・三味線生演奏

津軽三味線会館は、三味線生演奏が聴ける津軽でも有名な観光地。津軽三味線の発祥の地としても知られ、金木町駅から徒歩圏内にあります。館内には展示室や観光客用にビデオシアターも設置。津軽三味線の生演奏では、その迫力と魂を揺さぶる音色に魅了され、リピーター客が多いというのも頷けるひとときでした。

■津軽三味線会館
・所在地:青森県五所川原市金木町朝日山189-3
・TEL:0173-54-1616
・開館時間:5月~10月:8:30~18:00・11月~4月:9:00~17:00
・休館日:12月29日
・入館料:大人 500円、高・大学生 300円、小・中学生 200円
・アクセス:津軽鉄道「金木駅」下車 徒歩約7分
・URL:http://www.kanagi-gc.net/syami/

立佞武多の館・山車

津軽鉄道 ストーブ列車の始発駅「津軽五所川原駅」にある「立佞武多の館(たちねぶたのやかた)」。列車の発車時間まで気軽に立ち寄れるのも魅力です。青森県らしい観光地として古き良き日本の景色を楽しむことができ、青森の三大祭りの1つとして地元でも人気の高い場所でもあります。

立佞武多の館・山車

下から見上げるだけでなく上まで行き、ねぷたの顔を同じ高さで見ることやスロープを通りながら隅々まで観察できます。巨大ながら作りは繊細で、1つ1つの絵がとても丁寧に描かれているのに感嘆。津軽のお土産品も販売されているので、買い物をしつつ津軽の文化に触れてみてはいかがでしょうか?

■立佞武多の館
・所在地:青森県五所川原市大町506-10
・TEL:0173-38-3232(代表)
・開館時間:4月~9月 9:00~19:00 ・ 10月~3月 9:00~17:00
・休館日:1月1日(但し 営業の場合有。詳しくはお電話でお問合せください)
・入館料:大人 600円、高・大学生 450円、小・中学生 250円
・アクセス:JR奥羽線・JR五能線「五所川原駅」下車 徒歩約5分
・URL:http://www.tachineputa.jp

新名物として話題の青森で誕生した「青い森の天然青色」

青森のお土産品:「青色ジャム」・「ANCHAN BLUE TEA(TEA BAG TYPE)」

厳選した青森県産のりんごを天然の「ANCHAN BLUE TEA(アンチャン ブルー ティー)」で色付けした、世界初の「青色ジャム」。美しく透き通ったブルーの天然青色りんごジャムは、その不思議な色合いと好奇心から、新たな青森のご当地名物として注目の商品になることでしょう。

■会社名:JT&Associates
・店名:APPLE loves BLUE
・所在地:青森県青森市浜田字玉川243-13
・TEL/FAX:017-752-1755
・営業時間:10:00~17:00
・URL:http://www.aoi-jam.jp/

津軽鉄道 ストーブ列車の乗車方法

■ストーブ列車運行期間:
・例年12月1日~3月31日まで
※12/1~12/29までは平日2往復、土曜・日曜・祝日は3往復の運行。
※12/30~3/31までの毎日3往復運行。

■ストーブ列車券:
・大人・小児 400円(税込)
※運転区間内一律料金。別途、乗車区間の運賃が必要。
※全席自由席。

※本ページの内容は、取材時点の情報を元に作成しています。詳しくは津軽鉄道の公式サイトでご確認ください。
ライター:井田 久恵
取材・撮影:トラベルバリュー 編集部
取材時期:2018年1月下旬
取材協力:津軽鉄道株式会社・赤い屋根の喫茶店「駅舎」・企業組合 コミュニティーカフェ「でる・そ~れ」・太宰治記念館「斜陽館」・津軽三味線会館・立佞武多の館・JT&Associates
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